28号 2010年4月発行

 

   油断は禁物           世話人   比嘉 高

 

  昨年の総選挙で、自民・公明政権は崩壊し、民主党中心の新政権ができました。憲法「改正」を党是とする自民党が溶融状態です。新政権も寄り合い所帯の上に不祥事や普天間問題、財政パンク、内閣不一致丸出しと、とても憲法どころではないということで、安倍晋三「私の内閣」のときのような憲法「改正」の緊迫感が後退したことは事実だと思います。
 しかし、鳩山由紀夫氏は元来改憲論者だし、小沢一郎氏も「戦争のできる普通の国」論者だし、今度できた老害新党「たちあがれ日本」(「たちがれ日本」という人もいるけれど)も、党の基本政策に憲法「改正」を据えており。平沼氏とかスポンサーの石原慎太郎氏などコチコチの改憲最右翼が動き出したこと、「幸福実現党」という、恥ずかしくなるような名前のナチス的薄気味悪党もおおっぴらに活動し出しているという状況にあります。したがって、何党がどうということでなく、〝党派を越えて九条を改める〟人々が少なからず存在するので、彼らが政界再編成の政局の中でどう動くかによっては、情勢が急転することもあり、目を離せない。
 これまでの流れを振り返ると、あたかも誰かが改憲実現へ向けてのロードマップを描いているように、教育基本法つぶし、国民投票法の成立(欠陥、穴だらけだが)防衛省への格上げの実績をかせいで来た。これからは普天間問題の行方、日米安保五十年の節目の再定義、米軍の世界的再配備への日本の組み込み、中国の経済発展や軍備増強による中国警戒世論の誘導、対北朝鮮強硬路線の世論形成…、それらを利用するマスコミ対策など、私たちが警戒しなければならないことが沢山あります。
 一方私達は、誰か偉い人が改憲阻止ロードマップをつくり全体がそれに従って動くという運動体ではなく、一人一人の市民が個人の自律と自覚に基づいて憲法を守る運動体としての九条の会であるから、それぞれの九条の会やその他の改憲阻止の団体や集団が、それぞれの自分の守備範囲で(例えば練馬区で)市民の過半数を改憲反対に結集するための、自分たちで考えたロードマップを描くこと(小学校単位に九条の会をつくるのもよいがそういった画一的な考え方でなく)と全体の連携と協力の強化が必要と思うこの頃です。

 

        映画「いのちの山河」に3000人

 練馬文化センターで4月13日上映された映画「いのちの山河」には約3000人の観客が訪れました。寄せられた感想文は約150通、とても良い映画で友達に広めたいなど感動の声ばかりでした。天候も味方してくれ、挨拶された俳優の阿部百合子さん、若井なおみさん(いずれも俳優座)から撮影に当たっての熱い思いやエピソードが語られました。この実行委員会にはねりま九条の会はじめ、土建練馬支部、練馬社会保障推進協議会、新婦人練馬支部、労働組合など45の団体や個人が参加、映画の魅力を語り、楽しくすすめてきました。
 駅頭宣伝は区外の南長崎、保谷、ひばりが丘を含め25回。病院、宗教団体、福祉団体、老人会、商店などのほか区外にも出かけ、130箇所に申しれを行ってきました。宣伝カーを走らせ、全戸配布を行い、文化センンターに垂れ幕を掲げ、たくさんんの人の燃え上がるような勢いがつくりだした成果でした。特にエキストラ参加者の皆さんの意気込みは天を突くものでした。ねりま九条の会は、憲法9条も25条も、共にいのちより尊いものはないという点では共通するとして、上映会を提案し、積極的な役割を果たして来ました。この上映会を通じて多くの人と豊かなつながりが築けたことは大きな成果でした。

                                 

感想より

 ・こんなすごい人がいたんだなとビックリしました。深沢さんは本当に「人の命が一番大事、なんとしても村民の命を守りたい」という強い信念を持っていたから、不可能と思うことを成し遂げることができたのですね。東北大学に「いい医者を送ってください」と一年以上かけて粘り強く通って頼み続けたところなどすごいなあと思いました。それから深沢さんについていって信頼して「一緒に村を良くしよう!」と行動した周囲の人たちも立派だと思いました。(中略)最後に亡くなって村に戻って来るときに、自然に村の人たちが集まってきて迎える場面では“うるうる”としてしまいました。

・半世紀前の話であるのに、今も社会が抱える問題と通じていることを痛感しました。地方自治だから可能な面も多いと思いますが、このような政治家が出てくれないかなと思いました。

・憲法25条は素晴らしい憲法ですね。憲法の内容も知らず恥ずかしい。
今の政治家は私たちをないがしろにしている。
自民も民主ももっと憲法25条を大事に考えてほしい。昭和29年からこのことに重点を置いて村の自治考えていた深沢先生に頭が下がりました。

・「国民の命は国が守る」国の政治はその方向にいってもらいたいものです。夏の参院選でもそういう政治家を一人でも多く国会に送りたいものです。憲法25条の大切さ、重要さが見事に表現された作品です。大沢監督に敬意を表します。

・村人の命を守るためにすばらしい取り組みをなさった深沢氏のことを初めて知りました。彼のようなお考えの政治家が増えれば日本はもっとよくなるでしょうね。25条については国民が等しく享受できるような日本になってほしいです。

沢内村にできることが何故できない

沢内村健康管理課のポスターは「住民の命を守るために命を賭けよう」

 岩手県沢内村が1960年日本で始めて65歳以上と乳児の医療費を無料にした。それは国民健康保険法の本格実施の1年前である。その後東京都、大阪、福岡と瞬く間に全国に広まり、1973年、国は70歳以上の老人医療の無料化に踏み切る。無料にしたら乱診、乱療で医療費が増えて村の財政はパンクしてしまうと思われた。しかし結果は、はじめのうちは混乱があったが、医療と保健の一体化によって、健康の維持、早期検診、早期治療、人間ドックで、重い病気の人が少なくなり、医療費がどんどん下がり、年間3千万から5千万円の黒字に転化、老人医療費一人当たりで全国平均の半分以下となった。しかも自治体職員と地域住民の協働でマンツーマンからゾーンディフェンスの総合的な制度に変え、地域に網の目の健康保持の体制を作ってきたことがすごい。(沢内村奮戦記から)
 今日、東京都日の出町で75歳以上の医療費の無料化を実施している、また来年1月から石川県川北町が無料とする予定だ。東京都で出来ないのは、人口の多さにあきらめているからで、財政力の問題ではない、努力と工夫によって実現できる課題であろう。
 その後、中曽根内閣の構造改革路線で医療制度も数次にわたって改悪が行われ、介護保険制度の創設、後期高齢者医療の切り離しと、医療費の抑制が行われてきた。今日、日本はアメリカから医療への民間保険の導入を求められているが、アメリカは本人10割負担、欧州は本人ゼロ負担が主流となっている。OECD30カ国も高齢化が進んでいるが、アメリカのGDPに占める医療費は16%、フランス11%、ドイツ10.4%カナダ10.1%日本8.1%で、アメリカがダントツで多く、日本はOECDの平均を下回っている。それは医療従事者の低賃金と過酷な労働で支えられている。アメリカは高度医療の発達や医療機器の進歩は世界一だが、貧困層への医療は制約され平均寿命は先進国の中で低く、国民の所得の多くが医療費につぎ込まれている。アメリカを真似ることが如何に愚かなことか明らかである。
 患者負担を高くし受信を抑えることで医療費全体は安くならない。なぜなら日本の30兆円の国民医療費の75パーセントは高額な費用を要する病気が占め、人数では25パーセントの患者の費用である。受信を我慢すると病気が重症化し結果的に医療費が高くつく。お金に心配しないで受診できて初めて早期発見ができ治療費も安くあがるのである。窓口負担のゼロを実現しようではないか。

お知らせ

平和台九条の会が発足しました私たちの活動

 2月20日、「平和台九条の会」が発足しました。呼びかけに賛同し、入会された方は約
20名。私たちは、大江健三郎さん、井上ひさしさんなどの「九条の会」のアピール、「ねりま九条の会」などの全国各地で沸き起こっているさまざまな活動に呼応し、憲法九条の改憲を許さないという一点で賛同された方々により発足しました。私たちのすんでいる「平和台」という地名にふさわしい平和の輪が広がることを念願しております。
 5月3日の憲法記念日には平和台駅頭でリレートークを行いデビューします。まだまだ小さな会ですが、志だけは大きく「ねりま九条の会」の皆さんと連帯し活動の輪を広げていきたいと考えています。
                                平和台九条の会 村木一重 電話03-3550-8890

憲法記念日の行動に参加しましょう
    練馬区内のとりくみ

1、練馬駅南口 10:00〜12:00     リレートーク 太鼓・歌       主催:ねりま九条の会ほか
2、武蔵関南口 11:00〜              リレートーク                    主催:武蔵関九条の会ほか
3、平和台駅 11:00〜                 リレートーク         主催:平和台九条の会ほか
4、大泉学園南口 9:30〜スタート 練馬駅までのピースパレード    主催:平和を守る大泉九条の会ほか
5、ブレヒトの芝居小屋 14:00〜  池田幹子さんの話 朗読 ピアノ演奏(要予約 03-3920-5232)
                                                                                   主催:東京演劇アンサンブル切羽委員会
6、光が丘区民センター前  5月9日(日)16:00〜 九条風船を配って宣伝
                                                                       主催:光が丘九条の会


5・3 憲法集会&
1万人銀座パレードいかそう憲法!輝け9条!歩みつづけて10年
        

日時:5月3日(月曜・憲法記念日)
開場:12時30分
(11時から入場整理券配布~)
開会:13時30分
場所:日比谷公会堂(第2会場あり)
語りと朗読 市原悦子さん(俳優)
スピーチ 田中優子さん
伊藤真さん
福島みずほさん
市田忠義さん

お願い ねりま九条の会費未納の方は、納入をお願いします。
  問合せ先 小岩昌子  03-3992-1732

 

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