39号 2012年2月発行

 

3.11体験を生きる   中出 清治(元高校教員) 

 私たちはいま、3・11体験が続く非日常を生きている。昨年3・11が起きたとき、私は地獄の釜の蓋があいたと感じた。東日本大震災の地震と津波による被災地の壊滅的な被害に加えて、東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故とメルトダウンにより、原子炉から拡散した放射能は地球被曝という最悪の人災を引き起こした。政府・電力会社を中核とする原子力村(権益共同体)は、原発の事故隠し情報隠しの抑圧的な体質から傲慢にも「原発安全神話」を国民に押し付け、恥知らずにも悪夢の巨大事故を起こしてしまった。私たちの日常生活に放射能という見えない恐怖が漂っている。生命を脅かされ生活手段を根こそぎ奪われ未来さえ見失った原発難民が幾世代にもわたって増え続けていく。 
 改めて日本列島が五四基の原発に包囲された原子力国家だと気づかされた。この原子力国家が推進している核エネルギー政策は、未完成の技術で危険極まりないものである。又、原発の使用済み核廃棄物と半減期2万4千年のプルトニウムが最終処理方法がないままに大量に貯蔵されている。この危険な核廃棄物は、子々孫々にその管理を委ねなくてはならない。この事態を招いた原子力村の責任は問われず、フクシマを世界的にした東京電力に司直の手(検察)が追求する動きすら見られない。原発事故犯罪を免罪する無責任国家、その首相は被災地町長から「被災者も日本国民ですか、憲法で守られていますか」と詰問された。既得権益を握る者達の犠牲となる被災難民の非・国民化が図られている。
 原爆の被曝国でありながら平和利用の名の下に原子力開発を許してしまった私たちは、独立した民主国家の主権者なのだろうか? テレビが映し出す見せかけの日常とたくみな世論操作に惑わされ、冷戦時代の遺物である日米同盟に従属し、見えざる支配者による間接統治が続き過酷原発事故を招く原子力国家になり果てた、と3・11体験の中で考えた。       (ねりま九条の会会員) 
     

 


ねりま九条の会の7年を振り返る

2月3日にねりま九条の会の事務局会議と新年会を兼ねた座談会「ねりま九条の会の7年間の活動を振り返る」を開催。 参加者は、大柳事務局長、前会計の小岩昌子さん、現会計の吉川和恵さん、高橋真知子さん、桐谷明雄さん、森直樹さん、神中貞夫さん、中出清治さん、桐谷富美子さん、岡部典子さん、古館秀美さん、加藤保三さん、森田彦一さん、有原誠治さん、小沼(記録)でした。

                 

 ねりま九条の会は12月4日練馬区役所で8回目の総会を開催しました。記念講演は山田朗明治大学教授で、テーマは「震災・原発事故から考える現代日本と憲法」。戦後60年以上経た現代が、関東大震災につづく世界大恐慌によって、深刻な不況と格差社会を生み出した1920年代に酷似しており、人々の政治不信や無力感が、橋下・維新の会に見られる強権政治に期待する風潮を強める危険性があると指摘しました。100人の参加者から、「真実は、世界との関連、歴史の延長で見ることが大切」、「大変良かった」と感想が寄せられています。(講演記録は同封のパンフに、感想は下記にあります)
 総会では、7年前と情勢が変わり、九条改憲の動きが下火になったため、九条の会も一服状態でしたが、ここへ来てにわかに、大震災、原発事故、復興財源に対する国民負担の増大、農業壊滅のTPP参加、海兵隊の辺野古移転、憲法審査会の、衆・参両院での開催、これに乗じて自民が憲法の全文改定を目指すなど、情勢が急展開してきました。ねりま九条の会は脱原発で駅頭署名などに取り組んできましたが、今後憲法全文に照らし、いのち、基本的人権、平和に関わる問題を積極的に取り組むことを決定しました。

■九条に入った動機など
 
高橋 会に入るきっかけは、千葉の九条の会で早乙女勝元さんの講演を聞いて私も何かしなくてはと考え、ホームページから大柳さんの連絡先に電話をした。仕事が忙しいので会議にもなかなか参加できないが、今年は責任を持って活動をしていきたい。

神中 中学生の時に毒ガスをつくっていた島、大久野島に勤労奉仕で行って毒ガスを吸わされた経験を持っている。作業に従事した人たちは慢性気管支炎にかかったり癌になるようになった。戦時中は731部隊で使用されたが、未だに中国の埋蔵地では人々が苦しんでいる。日本が毒ガスの禁止を正式に批准したのは1970年になってから。それが私の平和活動の原点になっている。

中出 高校の現場教師であった20年前に、チェルノブイリの事故の後核原発について考えるという授業を行った。高校生の反応は「原発は多くの犠牲者を出す、勝ち抜く文明」であると言う。若い子達は見抜いていたのだ。3.11はショックで、地獄の釜の蓋が空いたのではないかと思った。九条の問題だけでなく、事故を起こした東電や「原子力村」を追求することもない検察に怒りを持っている。

■7年間を振り返って

小岩 大きなイベントの宣伝を地域に分かれてやってきたが、それが発展して地域九条の会になっていった。それがねりま九条の会の歴史だろうと思う。七年間を振り返って一番感動したのは澤地さんの会。1600人を集めることができるのかどうか本当に心配だったが、当日人間がわいてくるという感じで1800人も来てくれたときは嬉しかった。あのときに初めて文化センターに垂れ幕を出して、澤地さんが「ホームから九条の会の垂れ幕が見えたけれども、練馬ってすごいのね」と言ってくれたことも思い出される。
次は沖縄、私は沖縄を一度やりたいと思っていた。沖縄をやるためにユンタクという沖縄料理屋に何回も通ったり、練馬中の沖縄料理屋に行って酒を飲んだりして沖縄出身のお客さんとも仲良しになった。
イマジン平和コンサートも、若い人が中心になって、みんなで知恵を出し合って、文化センターでコンサートができ、涙が出るほどうれしかった。原発の問題でも若い人たちを前面に出してやっていくことが大事だ。

岡部 寒い日や暑い日にも駅頭宣伝をしたり、ポスターに載せる名前を目から血が出るくらい頑張ってチェックしたり、いろんなことがあった。
事務局会の後の二次会も楽しかった。

大柳 ねりま九条の会は、全都はもとより全国的にも名を馳せている会。標語の「星の数ほど九条の会を」がいろいろなところで紹介された。現在は三七の会がある。憲法の精神は「誰も差別せず、無視せず、排除しない。どこの人であろうと等しく愛される権利がある」というもの。そこが素晴らしい。ねりま九条の会の強さは、考え方の違う人を排除せず、誰にでも食い込んでいくところだ。平和を求めない人はいないのだから。

■今後どうしていきたいですか

桐谷(夫) 大分前に会に入ったのだが、四年間中国に行っていて昨年帰国した。今年は、TPPが農業、医療、中小企業の建設などに関係してくる内容なので、農協や中小企業の建設組合や医師会と、また、食品もアメリカナイズされて規制が緩和されていくということで、食品関係、保育園関係者やお母さん方と一緒になって活動できたらいいな考えている。

森 九条だけでなく、これからの社会をどうしたいのかを、実感として納得して言えなければいけないと思う。九条が戦争を放棄しているということを、字面だけでなく、何を根っこに置いているのかを自分なりに追求していきたい。どう説得できるかはとても重要だから…。
 それと、相手を否定せずに、取り込んでいくことも大切だと思う。

桐谷(妻) 地域の会員とつながっていくことは難しいと感じている。帰国後いろいろな趣味の会に入会したが、その中で大らかに憲法の話ができるようになれたらいいなと思う。それには人の心を動かすことができるように、憲法の勉強をもっとしなければいけないと思っている。
 憲法九条は、中国で、日本で評価されるよりも高く評価されている。そういう九条を守るために頑張って活動していきたい。

吉川 憲法九条を全面に、背中には脱原発を背負って活動していこうと思う。「脱原発を口にしてはいけない」と言う人々も多いが、みんながもっと原発に対して真摯に立ち向かわなければいけないと思う。

古館 「原発の恩恵を受けているではないか」という人々も職場では少なくない。それを切り返していくのがここの運動だと思うが、こういう話ができるのは組合運動をしている人だけという現実がある。

有原 僕らの世代は団塊の世代と言われて、塊みたいに言われているけれども違うと主張したい。戦争が終わって重圧から解放されて我々が生まれ、新しい憲法と一緒に育った憲法の世代だ。そう主張しないといけないと思う。最近アメリカで「ヒックとドラゴン」というアニメーションができた。これは「全く異質なものを、理解するところから解決できる問題もある」という内容で、九条の会にぴったりだと思う。いつか上映会をしたい。

加藤 未だに日本は自分の外交を持っていない。九条はアメリカからもらったと思っている人が結構いるし、石原慎太郎が『新堕落論』で日本は核兵器を持って普通の国にならなければならないと言っているが、そう思っている人たちに対して、九条の会は論理的にも闘わなければならないと思う。

森田 橋下がああいう形になり、新しい政党を作ったということは、九条の会や脱原発の運動などの盛り上がりによって、彼らが追い詰められているということなのだろう。しかし彼らはマスコミに対する影響力を持っている。橋下待望論もあり、今年はきびしい年になるだろうが、九条の会が頑張ること、地域に根をはって会員を拡げること、ポスターの賛同者を拡げること、それがファシズムを防ぐことになると思う。賛同者を拡げて、九条の会を区内で拡げる、原発反対の運動をひろげる、それが根本ではないだろうか。


 

 ◆さよなら原発子どもと日本の未来をひらく
 
3月1日から11日までを〝さよなら原発練馬アクション旬間〟として行動します
講演会「放射能から〝いのちを〟まもるために」
    3月2日(金)午後6時より
    練馬公民館大ホール
講師 野口邦和氏(日本大学准教授、理学博士、放射線防護学)

さよなら原発 練馬アクション旬間中の行動
3月1日(木) ビキニデー
  2日(金) 講演会
      「放射能から〝いのちを〟まもるために」
3日(土) ─OKINAWAとフクシマ─映画と講演会
  4日(日) 練馬区内の全駅統一一斉署名活動
  5日(月) 
  6日(火) アニメ上映会
  7日(水) キャンドル集会
  9日(金) 
 10日(土)練馬区内一斉放射能測定
 11日(日)井の頭公園決起集会 郡山市大集会

「さよなら原発 練馬アクション旬間」実行委員会
連絡先 森田彦一電話03-3951-4276 FAX03-3951-0616
  

 ◆憲法語り部養成講座 その1「脱原発と憲法」
  講師 河合弘之さん
(浜岡原発差し止め訴訟弁護団長)
日時 3月25日(日) 13:00~17:00
場所 練馬区職員研修所2階
参加費 無料
   主催:ねりま九条の会

 ◆練馬区委託事業 とんぶーコンサート
私の人生~希望を追憶のうた
    
     2012年3月14日(水)19:00開演 
練馬公民館ホール
前売り1500円、当日1800円、高校生以下800円 

出演 ウクライナの歌姫ナターシャ・グジー  祥子 ライブパフォーメンス「ANGELITO」
中国帰国者によるメッセージと音楽

主催:中国「帰国者」・家族とともに歩む練馬の会
共催:練馬区日中友好協会

お問い合わせ  E-Mail s.chiyoko@mc.point.ne.jp
tel/fax03-3929-7047 携帯:090-2435-4823(佐藤)
中国語対応携帯:090-1055-0020(同歩会)


 ◆2012年イマジンコンサート 川柳
     日時 6月23日(土)

昼の部 14:00開場 14:30分開演   夜の部 17:00開場 17:30分開演

練馬区豊玉北1−12−3都営大江戸線 新江古田駅 4分チケット 500円

主催イマジン平和コンサート実行委員会  ねりま九条の会問い合わせ先 
03〔3594〕1626 遠藤  03〔5398〕0688 小関

会場 聖書キリスト教会 

 

◆ 川柳     川柳  加藤 冬柳

セ―ルスを武器でやろうと民主党

大阪は維新するよりお笑いで 

マスメデイァいつになっても民の敵 

今頃に核廃棄物置き場なし

ダンダンと公約捨てて民搾る

 

◆ 「平和リレートーク」実行委員会開催について
 
ねりま九条の会は、憲法9条の大切さを、若い世代に引きつぐために、年間を通して、駅頭で
のリレートーク開催を考えました。トークに多くの方に参加していただきたいと思いますので、
みなさまに、実行委員会の開催を呼びかけます。
       一人500円   申込先 小岩昌子 TEL・FAX03−3992−1732
           郵便振替番号 00170-8-426744 練馬9条の会 
       ※通信欄に練馬9条の会2000人アピールポスター賛同金 必要ポスター枚数をお書き下さい  

 


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