67号 2016年6月発行

〈1面〉

「選挙に行こう!」チラシを校門で配布
          
                                                                            

「選挙に行こう」という高校生用チラシを区内の高校の校門前で配布する運動に参加されたお二人が、報告を寄せてくださいましたので紹介します。

 新学期がはじまった四月下旬、N高校の下校時間に、門前で「選挙に行こう」の高校生向けのチラシと憲法手帳を配布しました。
 三時過ぎに下校が始まり、「この町の九条の会の者です。みなさんに読んででもらおうと一生懸命作ったリーフなので読んでちょうだい」と話しかけると、手にとって「かわいい!」と中を広げ、数人で読みながら帰って行きました。「僕はオリンピックより東北の援助にお金を使ってほしい」という高校生らしい男子生徒。「一機四百億もするオスプレイを四機も買うのよ」と予算の使い方の会話も。政治に関心がないと言う女性生徒に「ヨーロッパでは、ほとんどの国が大学まで学費無料よ」と話すと「うそ1ほんと?」と「友達にも見せる」と数枚持ち帰る生徒。 「これからの日本は、あなたがたの肩にかかっているのよ。選挙に行ってね」「まかして!」と楽しい会話も。
 門前に先生が来られたので、「この町の九条の会の者ですが、選挙権が一八歳になったので、選挙に行ってもらおうとリーフを配らせてもらっています」と話すと「そうですか」と言って先生が立ち去ろうとすると、側にいた生徒がいきなり「先生!これみんな貰って教室でくばればいいじゃん!」と発言。一瞬びっくりしましたが、先生は「そんなに枚数がないよ」と穏やかに話し、立ち去られました。 三人ずつ正門と通用門に分かれ、六人が一時間弱で二四〇枚配布。七,八人に一人ぐらいは受けとらぬ生徒がいましたが楽しく配布。元気を貰い励まされました。 
                                                                                                      (春日町九条の会 佐藤嘉代子)

 暑さを感じる五月の晴天の下、都立Y高の校門前で、おばさん三人、おじさん二人が、高校生に「選挙に行こうよ」(一八歳選挙権)チラシを配布しました。学校は折しも中間テスト、一〇時半~一二時で一七〇枚を配りました。失敗だったのは、一学期の中間テストは、試験科目数が少ないので、一時間で終わって帰った生徒に渡し損ねたことでした。
 初めに、ねりま九条の会の大柳さんが、事務室窓口でチラシと名刺を渡してごあいさつ。校内ではなく路上で配布するということで、「かまいませんが、生徒がごみにするようでしたら、そんなことはないとは思いますが…、片づけをお願いします」というお返事でした。でも、生徒たちは、明るくて良い子、ごみを散らすというようなことは、まったくありませんでした。
 私たちは「こんにちわ!」「テストできたかな?」「何が得意なの?」「学校楽しいですか?」等と声を掛けながら配布しました。「ありがとうございます」とお礼を言っていく子もあれば、「大丈夫です」と断って受け取らない子もいる。自転車の前かごに勝手に入れたと怒る子がいて、「やあ、ごめんごめん!」と引き取る場面もありましたが、「戦争反対だよ」とか「集団的自衛権」「家族にも渡すからもっとちょうだい」と発言する生徒もいました
 自由で楽しい雰囲気の中で、立ち止まって、おじさん、おばさんと話し込む子もいて、七割くらいの生徒が受け取ってくれました。
                                                                                 (貫井九条の会、富士見台九条の会 片山むぎほ)

 

  2面  大成功だった5.30集会      2016.5.30 於練馬文化センター大ホール
        命どぅ宝 沖縄の祈り 沖縄のたたかい


      

オープニングは、植竹しげ子と仲間たち、イチャリバーズのみなさんによる沖縄民謡など、…民俗色豊かな踊りと唄で会場は大いに楽しみ、満喫しました。

   

 

特別講演の平良修牧師は当日、沖縄から飛行機で駆けつけてくださいました。
 米軍統治時代、第5代高等弁務官アンガー中将の就任式に牧師として呼ばれた時に、本人を目の前にして“神よ、願わく
は世界に一日も早く平和が築き上げられ、新高等弁務官が最後の高等弁務官になり、沖縄が本来の正常な状態に回復させ
られますように、切に祈ります”と発言された平良牧師です。
  私たちに対しても厳しい指摘をされ、一つ一つの言葉が胸にずしんと突き刺さる講演でした。
 「大多数の日本人が日米安保を必要と考え、米軍基地を認めている。しかし、日米安保が形となって現れ、74%もの基地が集中しているのは沖縄である」「“悪いものは沖縄に”と、本土の人は考える。見えないからである」
「沖縄の基地は日米安保という火山脈が消えない限り残り続ける。
辺野古は発火点にすぎない。みなさん、元になっている日米安保を破棄することができますか?
日米安保に身を挺して反対していますか? 
日本国民の国論が日米安保に反対するまでの国民運動を展開できますか?」
と 平良さんは私たちに問います。
 私たちはどれだけ本気で立ち上がったでしょうか。翁長さんは“日本政府と政府を支える日本国民に、沖縄は魂の飢餓感を覚える”と訴えています。私たちは今、 平良さんの問いに、そして翁長さんの訴えに、本気で耳を傾けなければならないでしょう。
 また、沖縄出身でSEALDsの元山仁士郞さん・安保関連法に反対する一ママの会の丹野真由美さん・アニメーション映画監督の高畑勲さんによるメッセージが熱い共感を呼びました。最後は沖縄らしく、カチャーシーで参加者が一つになって終了。当日の参加者は1000人。沖縄県人、キリスト者が多数参加してくださいました。カンパは38万円も集まりました。区内の9条の会の皆さんのお骨折りで成功することができましたことを感謝いたします。
                             

 
      元山仁四郎さん     丹野真由美さん      高畑勲さん


  
  3面  「桜台九条の会」が誕生しました    

 「桜台九条の会」は二〇一六年三月一二日に誕生しました。私が憲法九条を大切にしたいという思いで「ねりま九条の会」に入会してしばらくしたら、何と私の住む桜台に、四〇名以上もの会員がいらっしゃることが分かったのです。桜台の会員の方々と「桜台九条の会」を発足させるべくお顔あわせをしたいと呼びかけ、三月一二日に第一回目のミーティングを行いました。その時は、事務局長の大柳さんにも来ていただき、一〇名が集まりました。決まったことは①全員が世話人となる、②名称を「桜台九条の会」とし、のぼり旗を作る、③署名のポスティングを行う、④「日本の青空」上映会を企画する、などでした。
 集まった方々は「憲法九条を守りたいけど一人では何をしてよいかわからない」、「一人ではできないけど何人かと一緒ならできることがありそうだ」と私と同じような意見をお持ちでした。皆さん積極的で上映会をやるなら会場を押さえましょうと予約してくださったり、資料を用意しましょうと申し出てくださったり、上映会のチラシも一〇〇〇枚作り、分担して配布しました。
 上映会の五月二九日(日)、はたして何名集まるのかドキドキでした。何日か前には「自分は車椅子だが入れますか?」との質問もあり、調べたら桜台地域集会所はエレベーターが無いのです。「私達がお手伝いしますのでどうぞお越しください」との返事に当日車椅子の方もご参加いただき、二〇名ほど集まりました。「日本の青空」の映画が制作・公開されたのは二〇〇七年で九年も前の映画ですが、今の時代にこそ拡散させたい平和憲法誕生の物語が描かれていて、参加者の中には一度見たが、もう一度見たくて参加したという方もいらっしゃいました。世界に誇れるこの日本の平和憲法を守りたいと再認識した日でした。
 この地域で憲法九条を守るためにできることをやっていくということで、第二回目のイベントは六月二九日(水)一三時三〇分より小岩昌子さんの戦争を語り継ぐお話とチェロ演奏を予定しています。さて、次回はどうなることでしょう! お時間のある方は是非いらしてみてください。場所は桜台地域集会所です。             桜台九条の会代表 森修子

   

   平和台ライフ前で、スタンディングをしています!  

                                                                

 私たち(地域の九条の会と新婦人の合同)が、毎週火曜日(氷川台駅の川のほとり)と水曜日(平和台駅ライフ前)の午後一時間ずつスタンディングを始めて一年になります。去年五月三日の憲法記念日をきっかけに、安倍政権の強硬姿勢にやむにやまれぬ思いで始めました。
 私たちは思い思いのプラカードを掲げ、道行く人々にアピールしています。二〇〇〇万署名のこともあってマイクで思いを伝えたり、署名活動もしています。 信号待ちのところ(氷川台)では、私たちのアピール(安倍政権を許さない/みんなの力で戦争法廃止を/若者を戦場へ送るな等)を、しっかり読んで行く人、ちらっと見ていく人、無視していく人など様々です。時にはご苦労様とか、頑張ってくださいとか声かけてくれたり、進んで署名してくれる人もいますが、多くの人はまだまだ無関心に見えます。特に高校生位の若者はビラを渡そうとしても受け取らず、「大丈夫です」と言う。何が大丈夫なのか?彼ら若者にこそ自分の問題として考えてもらうにはどうしたらいいのか、悩む日々です。
安倍さんの理不尽な国会軽視に怒りが止まりません。どうにかしてこの流れを変えていきたいです。
                                                                                                         平和台九条の会   藤本智恵子 
                                                                    
    

   自衛隊を 再び「天皇の軍隊」に?   

自衛隊朝霞基地の中に昭和天皇が命名した振武臺という建物があり、予約すると見学ができます。この建物は座間基地から移築されてきたもので、敗戦後米軍の取り壊しを恐れて一〇メートルもある看板・紋章は 地中に埋められ最近ようやく掘り出してこの朝霞基地に移したのだそうです。玄関に雄健(おたけび)神社のミニチェアが置かれています。靖国神社をまねたもので、すべての陸軍基地にあった戦争の神様だそうです。
 陸軍士官学校には皇族も入学しますが一般の兵士とは別に至れり尽くせりでした。この記念館には皇族の将校の写真が並べられ、朝霞の陸軍予科士官学校卒業生の名簿、終戦時の血判書、軍人勅諭、軍服、勲章等が陳列されています。 寄付者は偕行社という旧軍将校の団体で、新しく自衛隊の幹部退職者を加えて、旧軍の思想を引き継いでいます。憲法を改正した暁には旧軍の伝統を引き継げるようにと寄付の目的を書いています。中学生の体験入隊訓練には、必ずこの振武臺での説明を受けるといいます。自衛隊は憲法に宣誓し、国民の自衛隊であるはずなのに、戦争法の制定と改憲を見越し、天皇の軍隊にするりと一皮むけるよう準備を始めているということに違いありません。  
                                                               大柳武彦  (6月11日 東アジア近現代史セミナー見学会で) 

 

  ねりせんの「VOTE(投票)FESTA」に五〇〇人が参加   

 「衆院選での野党統一候補を立て、選挙によって政治の流れを変えよう」と、4月25日に発足した市民グループ「練馬・みんなで選挙」(ねりせん)が、6月12日、練馬文化センター前の平成つつじ公園で、「ねりま VOTE FESTA」を開催し、500人が参加しました。
 参加者は、「総がかり行動」・「市民連合」の高田健さん、ママの会、「JUBILEE!戦争反対・杉並」ら駆けつけたみなさんのスピーチに拍手を送り、また「Snow Drop」(原発事故で避難中の福島のママさんグループ)、「ONE LOVE 高江」(米軍のヘリパッド建設から沖縄やんばるの森を守る闘いを展開)ら15のブースで食事と買い物を楽しんでいました。
 FESTAは、「安保法制廃止、憲法守る、安倍政権の退陣を求め、練馬の衆議院選挙小選挙区で自民党現職の当選を阻むために、安倍政権に反対するすべての野党が統一して候補者を擁立し、選挙に臨むよう働きかける」運動を、選挙民に力強くアピールする機会となりました。                                          勝山 繁(ねりま九条の会 事務局員)