55号 2014年6月発行

〈1面〉

ノルマンディーとサイパン                  

 ねりま九条の会の「どこへ行く? 日本」の催しが行われた6月6日という日は第二次世界大戦では特別な意味を持つ。
 70年前のこの日、フランス北西部のノルマンディーでは連合軍の上陸作戦が始まり、西太平洋では、同日マーシャル諸島を出発した米海軍がマリアナ攻略を開始、空母15を含む775隻の大部隊が6月11日以降、サイパンその他の日本の航空基地に多大の損害を与え始めた。
 連合艦隊は「あ」作戦で迎え撃ったが、6月19・20日のわずか2日の戦闘で空母3隻、395機の航空機を失う壊滅的打撃を被り、米軍に「マリアナの七面鳥射ち」と揶揄される結果に終わった。6月24日、大本営が「あ」作戦を中止すると同時にサイパンも放棄、現地ではそれを知らされないまま絶望的な抵抗が続けられた(『日本の歴史25・太平洋戦争』林茂著・中公文庫)。
 7月9日には米軍がサイパン占領を宣言、この間日本軍の4万3千人は全滅、民間人も1万2千人(うち朝鮮半島出身者1300人)が死亡、米軍に収容された民間人はわずか1000人であった。島の北端に追い詰められた民間人にも戦陣訓の「生きて虜囚の辱めを受けず」が強制され、150mの断崖から身を投じる人が相次いだ。筆者は小学生の時、記録映画で女性が断崖から投身するシーンを胸を詰まらせながら観た覚えがある。
 2005年、「終戦」60周年に天皇がサイパンを訪問した。日本のメディアは「天皇慰霊の旅」と報じた。「天皇の願い」でもあったろうが、訪問実現を促がしたのは、むしろ当時の小泉内閣の「閣議決定」である。①小泉首相が強行した靖国神社参拝に対する内外の批判をかわし、②自民党内でも反発の強かった「郵政民営化法案」の打開を狙って、天皇を政治利用したのである。
 犠牲者全員を慰霊したいという天皇の願いにも関わらず、韓国人犠牲者の慰霊場所への訪問ははずされ、サイパンの朝鮮出身者のコミュニティーからは抗議の声が出たことも日本人は知っておく必要がある。                            勝山 繁  (富士見台在住)  

 

〈2〜3面〉

大成功だった6.6集会 
どこに行く日本 ─元外交官孫崎享が語り松元ヒロが演じる

講演の内容は 孫崎享講演記録 をクリックしてお読みください。

 ねりま九条の会は6月6日、練馬文化センターに孫崎享さん、松元ヒロさんをお招きして、上記表題の集会を開催しました。この日は台風のような風雨に見舞われましたが、4月からの努力が実って、680人が参加。もしお天気だったらどういうことになっていたかと、むしろ胸をなで下ろしたほどの盛況ぶりでした。
 松元ヒロさんのユーモア溢れる、辛口で的確な政治風刺に大いに笑い、「憲法くん」に共感した楽しい第一部。
 第二部では、孫崎さんの「日本は本当に民主主義国」なのかという問いかけや、「メディアは真実を伝えてはいないが、私たちは騙されてはいけない、真実をしっかり見抜こう」「今こそ、ひとり一人の生き方が問われている」というお話に、参加者は胸を揺さぶられました。そのせいか、50人もの方からねりま九条の会に入会したいという希望が出されたのでした。

感想より 
 第一部 松元ヒロワールド全開
 はじめに、じぶんの出身〈鹿児島〉の地図を身体で表し、桜島の位置を示して大爆笑を誘った松元ヒロさんは、最後まで聴衆を笑わせ続けた。話は憲法前文、天皇、戦争放棄、基本的人権、生存権等々多岐にわたっていたが、筋の通ったもので、笑いながら同感した。そして、民主主義の危機に直面しているとも言うべき集団的自衛権の行使容認に関し、今こそ声を大にして反対しなければと強く思った。  (河西量次)

 第二部 講演を聞いて(アンケートより)
・一般人では知ることの出来ない内容を話して 下さり、きれいな言葉の裏に隠された〝真 実〟を見ぬく必要を痛感した。
・本当に今こそ一人ひとりの生き方が問われ ているのだと感じた。
・事実を知ることは大切なのに、よほどアンテナを張らないと嘘しか耳に入らない。もっ と勉強がしたい。
・騙されていることに気づかないでいることが多いことに気がついた。
・少しでも騙されないために、木曜日の「おはよう寺ちゃん」を聞いている。
・なぜ五〇%以上の人が安倍政権を支持するのか理解できない。先生のお話をもっと多くの 人に聞いてもらいたいと思う。



投稿コーナー 練馬九条の会ではみなさんの投稿をおまちしています。ご意見をどしどしお寄せください。但し字数は600字程度でお願いします。

 光が丘は特攻機の出撃基地だった          
                                              光が丘さわやか9条の会  小山 健一
 陸軍成増飛行場から特別攻撃機(特攻機)が東京上空で米軍のB29爆撃機に体当たりし、特攻機は大破・若き兵士は戦死した。今から70年前の夏から冬にかけて成増飛行場(現光ヶ丘団地)であった本当の話です。
 敗色濃い1943年、当時農地(農家80戸)だった光が丘の農民を強制的に追い出し、陸軍の飛行場が建設されました。この飛行場は首都を攻撃する米軍の大空襲に立ち向かう特攻部隊を常駐させると共に、全国の特攻基地(知覧、沖縄ほか)に出撃する特攻部隊の集結基地の役割を果たすものでした。
 首都防衛の特攻隊は「震天制空隊」と呼ばれ、全国に出撃する特攻隊は「振武隊」と呼ばれ多くの若者がここから出撃し、帰らぬ人となりました。
 都内最大のマンモス団地「光が丘」誕生前の悲しい出来事です。
今日も多くの区民の皆さんがお買い物や散策で利用する光が丘公園や光が丘区民センター、IMAのリビンやダイエーの前が70年前の特攻機の出撃基地であったことを、ご家族で話し合ってみませんか。再び日本が戦争をする国にならないために・・・。

武谷三男に学ぶ(その一)
 検事局で検事達に「原子爆弾」を講義
                                                             会員 乾 知次
 石神井図書館から100m程北の井草通り沿いに、物理学者で思想家の武谷三男博士の家があり、今もピロピニ未亡人が住んでいる。武谷は、京大物理学科を1934年に卒業、無給副手で湯川秀樹等と原子核を研究、湯川の中間子発見に寄与した。彼は41年に理研(埼玉)の仁科研究室の原子核研究グループに移り、そのため京都から石神井台に引っ越してきたのである。
 38年ドイツでマイトナー等がウランの核分裂を発見、原爆の可能性が判明し、アインシュタインはナチスより先の原爆開発をルーズベルトに手紙で進言。陸軍航空本部は仁科研に原爆製造を命じ、武谷はこれに従事したが、ウラン濃縮が日本の工業では不可能、米国なら可能かと推測した。
 軍国主義の政府は進歩的学者、思想家の検挙を繰り返し、武は44年にヌレ衣で逮捕された。獄中で武谷は理論計算し原爆実現を確信、担当検事に東京への原爆投下の懸念を説明した。喘息発作から監視付自宅療養となった武谷は8月7日に、取り調べ終了を伝えるため友人、渡辺慧を訪問、「廣島に高性能爆弾が落ち、街全体が吹っ飛んだ」と聞く。武谷は、理論計算との合致から原爆と確信、8日に検事に話すと、「皆にその話しをしてくれ」と云われ、集まった検事達に原爆を講義した。検事達は武谷に「早速理研へ行って、研究を続けろ」と云った。翌日長崎被爆が分かり、仁科研に届いた廣島・長崎の瓦、骨の放射能から原爆と判明、武谷は隔絶した環境で最初に原爆を予見した日本人と言える。
 本稿はその二「科学と技術」、その三「人権と特権」を予定。                                                     

〈4面〉
安倍政権の暴走を止めるために
 安倍政権の暴走とどまるところを知らず、衆参両院で3分の2以上を占める今が千載一遇のチャンスとばかり、アメリカとグローバル企業の要望を全面的に実現しようとしています。公明党創価学会に対するアメと鞭の揺さぶり、国会内は改憲を中心に新たな政界再編が進んでいます。町に出ると子どもは日本の未来に不安を感じ、怒りをあらわにする人、何やってももうだめだと気の早い人、戦争なんか起きないと自分に言い聞かせている人、中国が悪い韓国が悪い九条が悪いという人、安倍一撃必殺など様々です。平和ボケしてきて、にわかに戦争に出かけようというのですから混乱するのは仕方がないことです。
安倍はアメリカ言いなりになっていれば政権は持つと思っているのでしょうが、岸内閣の轍を踏んで国民の総反撃にあってつぶれる運命です。今私たちがやれることは何かを考えましょう、できるときに、できる人が、できることをやる。そしてできるだけ一人でも多く、自分の考えを自分の言葉で話す。無数の小集会を開く、映画会を開くなど、1,000人が5人にさらにその人が5人に話していけば瞬く間に日本中に広がります「憲法壊すな、戦争反対、安倍を倒そう」を合言葉に。
当面の行動、参加できる方はどうぞ無理のないよう10分でも20分でもお願いします。
駅頭宣伝
6月23日(17:00~19:30)石神井公園駅、沖縄慰霊の日、平和リレートーク、制服向上委員会も参加
6月25日(18:00~19:00)大泉学園駅、柳沢協二講演会宣伝
6月29日(14:00~15:00)大泉学園駅、柳沢協二講演会宣伝
7月3日(17:30~18:30)大泉学園駅、柳沢協二講演会宣伝
7月8日(17:30~18:30)東武練馬駅、憲法壊すな
7月15日(17:30~18:30)平和台駅、憲法壊すな
7月22日(17:30~18:30)春日町駅、憲法壊すな
7月29日(17:30~18:30)光が丘駅、憲法壊すな
8月2日(13:00~、17:00~)練馬区役所地下、ドキュメンタリー映画「陸軍登戸研究所」
8月28日(予定)集団的自衛権を考える会、練馬区議会陳情署名、北町地域を検討
 

お知らせ

(長編ドキュメンタリー映画) 陸軍登戸研究所 練馬上映会
 殺人光線、生物兵器、毒ガス、生体実験、風船爆弾、ニセ札…謀略戦の実態が映像や証言によって明かされます

 練馬区役所地下多目的ホール
 2014年8月2日(土
  第1回上映 午後1時〜4時
  楠山監督トーク 午後4時〜4時半
  第2回上映 午後5時〜8時

   会費 前売り1000円(当日1200 円)
      
   主催 ねりま文化の会  協賛 ねりま九条の会・東京都教職員組合練馬支部・練馬区職員労働組合
   東京土建一般労働組合練馬支部     連絡先 轡田(携帯090-9809-8591・℡3948-5129)


 講演会  柳沢協二さん(元防衛官僚・内閣官房副長官)に聞く 
         憲法を変えれば日本を守れるのか

       7月5日(土)午後2時開演
       練馬区大泉勤労福祉会館1階集会室
      
 資料代500円
          問合せ ☎3923ー0915 町田 3921-8023大柳 090-8311-6678柏木

 

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