56号 2014年8月発行

 

NO WAR 歴史の曲がり角を悔いなく生きよう                  

 これでは海外で戦争する国になってしまう、今、日本は集団的自衛権をめぐり緊急事態となっています。安倍政権は、国民の批判を抑えるため戦争する国にはしない、武力行使は限定的などと言い訳していますが通用するはずもありません。190の地方議会が、集団的自衛権行使は憲法違反で撤回を求めると決議を上げ、55の全国の弁護士会が初めて共同声明を出し、49の地方紙のうち3紙以外が異議を唱え、56パーセントの国民が反対の声を上げています。安倍政権はそれでも国会の多数で、自衛隊法、周辺事態法、PKO法などの関連法の改定を行おうとしています。
 ねりま九条の会は、全国九条の会の呼びかけに応え、国会論戦と合わせて国民の圧倒的多数が反対の声を上げるよう、地域から声を掛け合って1人また1人と輪を広げていきたいと考えています。昨年の特定秘密保護法反対では区内九条の会が共同でチラシを作り10万枚配りましたが、今回は、同封議の声が出たことも日本人は知っておく必要がある。
したチラシ「ふざけんな 戦争する国をこの子に残せと誰が頼んだ! NO WAR」(内容は修正予定)への賛同をあらゆる政治団体、労働組合、宗教団体などに呼びかけ、34万世帯への全戸配布を目指しています。自民党、公明党の区議会議員や自衛隊の隊友会役員からも共感が寄せられています。集団的自衛権問題は九条の会の存立が問われており、情勢に合わせて全戸配布を2度、3度と行いたいと思います。そのために会員の皆様にも賛同者になってもらい、カンパと、チラシ配布のご協力をお願いするものです。
特定秘密保護法が施行されればNHKその他のマスコミはますます政府の広報機関となり、正しい情報が伝わらず言論、思想統制が進むでしょう。新聞やテレビに対する批判や、激励がますます必要になってきました。
 滋賀県知事選挙は自、公候補が落選し、朝日新聞は集団的自衛権が潮目かと報道しました。一〇月の福島、一一月の沖縄知事選挙の結果が政局に大きく影響します。雲行きを察して自民党の地方組織は集団的自衛権の具体化は四月の統一地方選挙後にしてくれと言い出しています。それで国民をだませると考えているのでしょう。これらの選挙で集団的自衛権を認める候補者を当選させない、そして
〝大東亜戦争の亡霊〟安倍政権を退場させ、極右の復活を許さない、そのために能動的に生きた証を残しましょう。       大柳 武彦(ねりま九条の会事務局長)
                                 

 


記録映画「標的の村」を観て 
 
 米軍のヘリパッド建設に反対する沖縄県東村の高江地区の住民たちを追った記録映画「標的の村」は多くのことを考える機会をくれた。
 「平和ぼけ」と言われて久しい日本が、現在決してそんなのんきな状態ではないことは、私どものような主婦にも日常的に聞かれる「集団的自衛権」や「憲法九条」「TPP問題」等の言葉から察せられ「どうもこの国はおかしな方向に向かっているのではないだろうか?」という懸念がこのドキュメンタリーによってさらに強くさせられた。
 本土(沖縄ではわたしたちのことをこのように呼ぶ)では、日本の最南端に位置する沖縄と言えば、青い海や珊瑚礁、豊かな自然に囲まれた観光地、若者はこぞってレジャーを楽しむ姿、そんな平和なイメージばかりが取り上げられ、現実の沖縄の姿が報道される機会は本当に少ない。時には米軍基地問題も大きく取り上げられはするが、解決の糸口さえ見いだせないまま戦後69年経った今なお米軍機が爆音を響かせて沖縄の人々の頭上を飛び交っている。そのような沖縄に暮らす人々はどのように考え生活しているのかといった現実は見えてこない。
 そんな折、この「標的の村」は楽園と地獄とが混同している沖縄の小さな村の現状を、私たちに見せてくれた。オスプレイの飛来に対して楽園の家族たちが、全生命をかけて自分たちの生活圏を守ろうとする気迫に圧倒され、何もしていない自分たちを恥ずかしく思った。本土マスメディアでは決して語られることのない沖縄の現実を目の当たりにし、ヘリパッドに囲まれる高江地区に端を発した国政への反対運動は、この国が選択しようとしている集団的自衛権行使容認に反対を唱える識者や一般の国民の声とも深く繋がっているように思われた。
 国が沖縄に強いている不条理、私たちには関係のない他人事と無関心を装ってきた本土の私たちが、これ以上傍観者とならないためにも一人でも多くの人たちがこの映画を見て考える機会となることを望むものです。 上杉 道子(大泉パブテスト教会})

武谷三男に学ぶ(その二─化学と技術─
                                               
 武谷三男の著書に初めて接したのは、大学2年の後期、友人から借りた「弁証法の諸問題」を読んだ時であり、その明確な論理に「目から鱗」の感銘を受けたものである。本書には武谷が戦前、戦中に書いた16の論文が集められており、その1つ「技術論」(留置中の特高調書だった)は私のその後の技術者人生の一つの指針となった。その中で武谷は「技術とは人間実践(生産的実践)における客観的法則性の意識的適用である」と規定し、これは世に「適用説」と呼ばれている。
 この規定は技術を実践的に捕らえて示唆に富むが、科学を「客観的法則性の追求」、技術を「科学の人間実践への適用」、として科学と技術をはっきり区別する。火薬を発見したのは科学であるが、火薬を鉱山の発破に使えば鉱業技術となり、殺人用の砲弾に使えば軍事技術となる。科学は応用する人間や政府によって人間に奉仕する技術にも、人間を破滅させる技術にもなるのであり、応用する「経営」や「政治」に無関心であってはならないのだ。
 原子核物理の軍事応用である原爆の早期開発をアインシュタインがルーズベルトに進言したことを前回述べたが、彼は、原爆の凄まじい破壊力や残忍さを知り、将来の原水爆戦争による世界の破滅を予想した。 原爆は、投下時の熱線照射と死の灰により十数万人の死者を出したばかりでなく、外、内部被ばくの放射線によるDNAの損傷により69年経った今もがんを発症させている。
 更に、現代の重要問題は、原子力の平和利用と云われる原発が、事故時は勿論、通常運転でも引き起こす外、内部被ばくの放射線によって、がん、特に小児がんを多発させることが明らかにされつつあることである。「原子力はいまだに人類の味方ではない」とは、武谷の晩年の言葉である。(次は、その三「人権と特権」を予定)    (乾 知次  富士見台在住 ねりま九条の会会員)
                                                      

『大間・新原発を止めろ』を上梓して
昨年4月初めから、私は友人と下北半島と函館に通って『大間・新原発を止めろ』を書き、先ごろ大月書店から上梓しました。大間にはいま、最大級の危険な原発が建設中です。
 三・一一後、「安全神話にだまされた」ということばが新聞紙上に何度か登場しましたが、私はそれが真の責任を隠蔽するように思え、疑問に思っていました。
 現地に行ってみると、一般の住民は、たとい財政困難であっても原発誘致など望まず、原発反対を表明していたことがわかりました。住民の意思を一つずつ踏みつぶしていったのが、国家権力と電力会社、土建大手の強く莫大な金の力です。民主主義の破壊。金と権力の横暴、途方もないイジメやヤラセを見聞きして、近隣国の悪口など言って居られない日本の暗部を身に染みて知りました。
やたら元気のいい書名になりましたが、スローガンでなく、人々の気持ちを正直に書いたつもりです。ご一読くだされば幸いです。
     (稲沢 潤子 ねりま九条の会会員 貫井在住)
 

『ゴジラ映画』…見過ごしにできない自衛隊賛美
  水爆実験によって誕生したところから始まるゴジラ映画は、1954年以来、さまざまな怪獣を登場させて子どもたちの人気を得てきた。今年7月にはアメリカ映画『GODZILLA』が封切られ、どういうわけか、NHKもしきりに宣伝をしていた。
 3Dのこの映画は美しいし、迫力があるが、たわいのない娯楽映画に過ぎない。地球が高濃度の放射能に覆われていた27000万年前に栄えた巨大生物たちは、時を経て放射能濃度が低下したことで、地底深くへと追いやられていった。しかし近年、相次ぐ核開発や核実験によって地表の放射能濃度が上昇したため、彼らが姿を現すようになった。それがゴジラであり、ゴジラと戦う二匹のムートーであるとしており、巨大地震や巨大津波、原子力発電所の事故でさえも、全て彼ら巨大生物の仕業であるかのように描かれる。
 しかし、私がショックを受けたのは、その映画に歩調を合わせるように放映された03年版『ゴジラ対メカゴジラ』である。
 まず、敵の攻撃に備えるためには最新鋭の兵器と、膨大な軍事予算が必要であることを印象づける。
軍事予算をはじめ、攻撃への指揮は総理大臣に一任することを良しとし、電力が不足して動けなくなったメカゴジラを動かすために、関東一円を全て停電にする決断をした総理大臣は愛国心の強い英雄として描かれる。
 そして自衛隊員の国を守るための決死の働き、中でもメカゴジラを操作する女性自衛隊員の死を恐れない勇敢な働きによって日本は守られたというストーリーのこの映画は、子どもたちの心に、『自衛隊はなくてはならないもの』という気持ちを植え付ける役割を充分に果たしているだろう。
 自衛隊の観閲式では一駐屯地ごとに何万人もの観衆を集めるが、この集客力が、子ども時代にこうした映画やテレビ番組によって洗脳されてきた結果であるとしたら恐ろしい。
 今、意図的に自衛隊を登場させる映画やテレビが増え、高校生や教師たちに自衛隊の体験入隊を実施させる動きもある中、私たちは「子どもの文化」にも、もっと注意を向ける必要があるのではないだろうか。 (小沼稜子 ねりま九条の会会員)


〈4面〉

柳澤 協二氏 講演会の感想から

 七月五日に、元防衛官僚であり、内閣官房副長官補であった柳澤協二さんをお招きして「憲法を変えれば日本を守れるのか」をテーマに講演会が、柳沢協二氏を練馬によぶ会主催で行われました。内容は、記録集を同封していますのでお読みください。
 多くの感想が寄せられましたが、その多くは、従来私たちが「敵」と見なして来た「体制側のトップ」が安倍政権を批判していることへの驚きと同時に、狭いものの見方に捕らわることなく、広範に手を組んで「戦争の出来る国づくり」の流れを食い止めたいというものでした。一部をご紹介します。

・自衛隊の合憲・違憲論議は置いておき、今は広範な人たちと共同戦線を組まないと流れを食い止められない状況にある中、先日の孫崎さん講演会や今回の柳澤さん講演会は意味があった。その一方で、自衛力、軍隊、憲法について各人が、一人ひとりどう考えるのかを深めていけなくてはいけないと思った。

・話は面白かった。柳澤さんのような人が政権近くにいたことが分かり、安倍の暴走を止めるにはああいう人とも手を組まなくてはいけないことがわかった。
 
・いろんな意味で「官僚」であり、そつがなかった。二八名の自殺者を出したことについても話してもらうよう事前に申し入れはしていたが、多くは触れられなかった。自殺者を出したことについて国家として、また統括責任者としての責任をどう考えているのか知りたかった。

 

お知らせ

オール沖縄の闘いを練馬からオール日本に
  講師 糸数慶子さん(参議院議員・沖縄選出)
 アトラクション 制服向上委員会
 日時 10月8日(水)午後6時30分開演  会場 ココネリホール
 会費前売り1000円(当日1200円)

      
   主催 ねりま文化の会  協賛 ねりま九条の会・東京都教職員組合練馬支部・練馬区職員労働組合
   東京土建一般労働組合練馬支部     連絡先 轡田(携帯090-9809-8591・℡3948-5129)


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