91号 2020年6月発行

安倍政権の転落が明らかです。            伊藤 千尋  (ジャーナリスト・九条の会世話人 )    
                                        
   
      伊藤千尋さん  

 憲法をないがしろにしてきた「1強」政権が初めて挫折しました。検察までも権力に取り込もうとしたことに国民が強く反発した結果、検察庁法改正案の今国会成立を自ら断念したのです。
 コロナ禍のため街頭でも屋内でも抗議の集会が行えない中、国民は黙っていませんでした。そこで使ったのがSNSです。一人の女性が発信した「#検察庁法改正案に抗議します」のツイートに1000万件に近い応答があり、投稿数の多い「トレンド」の第1位になりました。ツイッターによるデモも行われました。
 日ごろ政治的な発言をしない俳優ら有名人も加わりました。その結果、世論調査で安倍政権の支持率は %台に急落しました。国民がSNSを使って政治の流れを変えたのです。日本の市民運動の歴史上、画期的なことです。SNSを使えば、政治を変えられる。韓国で2016年に起きた民衆総決起で瞬く間に100万人規模の人々が集まり朴槿恵政権を転落させたのも、スマホの活躍があったからこそです。世界の各地で起きてきたことが、ついに日本でも起きました。
 それにしてもなぜSNSを使えば大きな市民運動に発展するのでしょうか。それは物理の公式から明らかです。ニュートンの「運動エネルギーの法則」によると、運動エネルギーの大きさ(K)は質量(m)と速さ(v)の二乗に比例します。つまり元が同じなら、伝わる速さが速いほどエネルギーが飛躍的に大きくなるのです。昔は口伝え、あるいは書物や新聞を通しての伝達でした。今やインターネットを通じて瞬時に日本中いや世界に、知らない人にまで伝わります。
 スウェーデンの少女グレタさんが気候変動で「学校スト」をやったところ、あっという間に世界に影響を及ぼしました。なぜそうなったのでしょうか。それは、 代の女の子が一人で行動を始めたという驚き、しかも彼女が語った「あなた方は私たちの未来を盗んでいる」「変化をもたらすのに未熟すぎるなんてことはない」などの言葉が的確で、発信する質量(m)が大きかったからです。加えて最速のSNSを駆使しました。だから世界を変えることができた。訴える内容をわかりやすく短い言葉にし、SNSを使えば世界を変えることができる。僕はこれを「グレタの法則」と呼びたい。
 年配者のみなさん、「私はスマホなど無理」と言ってる場合じゃありません。今こそSNSを習得して、安倍政権にとどめを刺しましょう。

 

コロナ禍の中で生活と福祉を考える              亀田 俊幸  (社会福祉士・練馬区在住)

■個人の力では限界が…

 新型コロナウイルスによる国の緊急事態宣言が解除され、各自治体の活動自粛や協力要請も、少しずつ緩和されてきました。
 しかし、ウイルスが根絶された訳では無いので、多くの人々が新しい生活様式への移行を別としても、コロナ禍以前とは異なる生活を、余儀なくされていることでしょう。
 そのことは、多くの人々があたり前にあった大切で、必要であった物事を失いった生活の変容に起因するのではないでしょうか。
 それらを数え上げれば、枚挙に暇がないのですが、何よりも大切な方の生命や、自身も含めた心身面の健康は、その最たるものでしょう。加えて、営業自粛や縮小および、倒産や雇止めによる失業、自宅待機等による収入(金銭)減少のダメージが大きいでしょう。
  また、本来であれば得られた機会や、サービス・モノ等も失われたことでしょう。
 さて、このような状況下における「生活」において、ウイルス感染予防や健康維持は、自分でできることの限界はあると思います。
 その他の面で、「生活」において非常に大切で自分自身で取り戻すことの可能なものとして、「収入」(雇用と置き換える必要も)、「人間
関係」(対人援助サービスも含めて)があると考えます。
 また、失われたり、変容、縮小したこれらの物事を補完するものとして、世間一般で言うところの「福祉」があると言えるでしょう。
 この間の私の生活から、若干の社会福祉的側面を踏まえた話をしたいと思います。私は前年度まで、とある機関で福祉職種として正規職員として勤務してきました。

■減り続ける求人

しかし、私はこのコロナウイルスの到来など考えもせず、自身の心身面の状態や、中高年故に働き方の変更を考え、所属機関へ昨年中に辞職の届け出を行い、予定通りに退職し、4月1日から無職になりました。
 ところが4月7日には緊急事態宣言も出され、多くの人が経済的活動の自粛等々を余儀なくされる事態となりました。私は、例年で言うGW明けまで情報収集や社会福祉士としての自己研鑽として、読書等の勉強をして、自宅内で過ごしました。
 また、フリーの求職情報誌で、私が生活する地域包括圏域(人口約3万人規模)の募集広告の切り抜きを、2年程行っていました。
今年の4月第1週号までは、当該圏域内で2桁の募集があり、約3割は社会福祉分野でした。しかし、 しかし、私はこのコロナウイルスの到来など考えもせず、自身の心身面の状態や、中高年故に働き方の変更を考え、所属機関へ昨年中に辞職の届け出を行い、予定通りに退職し、4月1日から無職になりました。
 ところが4月7日には緊急事態宣言も出され、多くの人が経済的活動の自粛等々を余儀なくされる事態となりました。私は、例年で言うGW明けまで情報収集や社会福祉士としての自己研鑽として、読書等の勉強をして、自宅内で過ごしました。
 また、フリーの求職情報誌で、私が生活する地域包括圏域(人口約3万人規模)の募集広告の切り抜きを、2年程行っていました。
今年の4月第1週号までは、当該圏域内で2桁の募集があり、約3割は社会福祉分野でした。しかし、第2週からは1桁となり、GW明けの号からは、5件以下でした。世間の雇止め、営業自粛等を鑑みれば当然ですが、私もこの情報誌での応募はできませんでした。

■コロナ禍における生活保護申請状況

この度の新型コロナウイルス感染拡大による経済的困窮から行政による臨時的な経済的支援措置が取られていますが、各福祉事務所でも、通常業務に加えて当該業務対応を行っており、特に東京23区のような大都市圏では、スピード感に難があることは否めません。
 同時に、一時的にでも生存権の行使としての生活保護の申請が、増加しています。
 複数のメディア調査によると、令和2年4月の東京23区の申請数は、前年比で %強の増加率であり、件数としては3000件強とかなりの低率であることから、今後の23 区での生活保護の申請増減は、予測が付きにくいところではあります。
当面、生活保護の申請権は各自治体にて妨げられるものではないので、生計が困難であれば、まず相談してほしいと思います。

■「社会福祉」とは何か

 さて、ここで「社会福祉」について考えますと、コロナ禍で失われたもの、コロナ禍故に必要なものやサービスを、国の保障・補完プラス、社会福祉分野で働く人が担うことが多いのです。
 しかし、保育園や高齢者・障がい者施設等を想像して下さい。現在の生活でも避けるべきと言われる「3密」を避け難いので、需要・供給両者とも細心の注意を払い、最低限の状態で運営・利用している状態です。
 我々の生活と社会福祉サービスは、切り離せないと思います。最後に「福祉」とは何でしょうか。それは、「幸せ」という意味です。故に、施策やサービスは「社会」福祉と言われるのです。まだ、厳しい状況下の生活を強いられても、みんなが「幸せ」になれる社会であってほしいと思います。大切ことは、お互いを思いやる「人間関係」でしょう。ITが進んだ中、社会的距離があっても多様な「人間関係」を作れると思います。


本で知るペストとスペイン風邪のパンデミック 
              『史上最悪のインフルエンザ』に関連して              勝山 繁                                      

 ■貿易の病ペスト   

 有史以来、ペストの大流行は4回ある。最初は6世紀の東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の「ユスティアヌスのペスト」、次が最大規模の1347年から1352年にかけての大流行で、当時8000万人であったヨーロッパの人工の60%が死亡し、世界全体では7500万人から2億人が命を落としたといわれる。
 投資理論家、歴史研究家のウィリアム・バーンスタイン(1948~)は、『交易の世界史 シュメールから現代まで』の第6章「貿易の病」で「貿易を通じてペストの炎が燃えあがった」と論じ14世紀のイスラム最大の歴史家イブン・ハルドゥーンの代表的著作『歴史序説』の件を引用している。(14世紀の)中頃、東西の文明はともに恐ろしい疫病に見舞われた。国は荒廃し、人は姿を消した。疫病は文明のさまざまなよきものを飲み尽くし、消し去った。老衰期にあったいくつもの王朝が崩壊した。

■たびたび取り上げられたペスト・パンデミック

3回目のペスト・パンデミックは『ロビンソン・クルーソー』で有名なダニエル・デフォーのドキュメントに記された17世紀のロンドンの大流行、4回目が1860年代に中国で発生し94年に香港に達した流行で、1000人~1200万人が亡くなった。その後も、1960年から70年のベトナム戦争中に流行しているし、現在もアフリカやマダカスダルではペストは珍しくない。カミュの『ペスト』は過去の話ではないのである。
 このように、繰り返しパンデミックを起こすペストについては 、14 世紀イタリアの大作家ボッカチオも『デカメロン』で取り上げ、同じくイタリア18 世紀のロマン主義を代表する作家マンゾ―ニの『いいなづけ』でもペストの蔓延が数章にわたって描かれている。

■忘れられたパンデミック、 スペイン風邪

 ペストに反して、インフルエンザ・パンデミックについては、内外とも歴史においてはともかく、文学ではあまり取り上げられていない。日本も1918年8月から21年7月にかけて、3度スペイン風邪に見舞わられ、患者数は2380万人余り、死者は約39万人も出た(死者数については、内務省衛生局の記録『流行性感冒 「スペイン風邪」大流行の記録』、歴史人口学者の速水融の著書『日本を襲ったスペインインフルエンザ』など諸説がある)。
 日銀本店や東京駅の設計で知られる建築家の辰野金吾や、女優の松井須磨子が後追い自殺をした作家の島村抱月はスペイン風邪で亡くなり、斎藤茂吉、芥川龍之介、久米正雄らは重度のスペイン風邪を病み、川端康成と志賀直哉はスペン風邪を避けて、東京を離れた。しかし、小説でスペイン風邪を取り上げた作品は、武者小路実篤の『愛と死』ぐらいだろうし、それも今回の新型コロナウイルス感染拡大においても思い出される作品ではない。

■ロスジェネ作家もスペイン風邪を無視

 このことは海外でも同様である。スペイン風邪は、渡米した中国人労働者を通じて罹患した米軍兵士が第一次世界大戦に参戦、輸送船と塹壕の中での3密によって被害が拡大した。しかし、アメリカの歴史学、地政学の碩学アルフレッド・W・クロスビーは、『史上最悪のインフルエンザ』で失われた世代(ロスト・ジェネレーション)の作家について、次のとおり述べている。
 スコット・フイッツジェラルド──1918年10月に戦いに志願したが、インフルエンザによって輸送船が延期され、第一次大戦を体験しなかった。スパニッシュ・インフルエンザについても、どこかに置き去りにしてしまった。
 ウィリアム・フォークナー ──カナダで英国空軍の訓練を受けたが、基地の士官と兵士の1/4がインフルエンザに罹り中断。それでも彼の作品にはインフルエンザの流行について一切載っていない。
 アーネスト・ヘミングウエー ──代表作の一つ『武器よさらば』が、イタリア戦線で重傷を負い、その時、看護婦アグネス・フォン・クロウスキーと恋に落ちた作者の体験に基づいて書かれたことはよく知られている。だが、主人公フレデリック・ヘンリーの恋人でクロウスキーの面影を帯びたキャサリン・バークレーの死は死産に伴うものとされ、インフルエンザが彼女を奪ったとは書いていない。

■問われる新型コロナウイルスとの闘い

 『史上最悪のインフルエンザ』は、スペイン風邪が猛威を振るったアメリカのフィラデルフィアの看護婦が目撃した光景を紹介している。
ある看護婦は、亡くなった男性がそのまま置かれた部屋に、妻が生まれたばかりの双子の赤ん坊とともにベッドに横たわっている光景に出会っている。婦人の手を伸ばして届く範囲にはリンゴが1個あった以外には、何も食べ物が残っていなかった。いまも新型コロナウイルスの猛威に見舞われている世界のどこかで、同じ光景が繰り返されているかもしれない。日本でもこれから先、第2、3波のパンデミック襲来の可能性が指摘されている。それを杞憂とやり過ごすのではなく、コロナ禍克服のため何をすべきか、一人一人が問われている。


小池都政の転換を!                   ねりま九条の会

 7月5日投開票の東京都知事選挙にあたって、宇都宮健児さんのほか山本太郎さんが出馬されたことから、ねりま九条の会はどうするのだと問い合わせがあり、立場を明確にする必要に迫られています。
 これまでの経過をご報告し、会としては自主投票という結論に達したことをご報告します。
 九条の会は憲法九条改定反対の一点で結集する団体ですから、九条改憲に反対する複数の候補者がいるときは自主投票とする、同時に小選挙区もしくは首長選挙は市民と野党の統一で候補者を一本化するために努力するという方針を掲げてきました。

 「市民と野党の共闘で都政転換を!」の呼びかけ人の一員として参加していた大柳事務局長から以下の報告を受けました。
 野党各党への申し入れに3度参加してきました。れいわ新選組事務所にも2回行き、「山本太郎さん出馬要請の声が大きい、お願いできないか」と質問しました。その時は「出るとも出ないとも言えない、出るとしたら消費税5パーセントが条件です。ただし他に野党統一候補が決まったら出馬はしないことを決めています」と2回とも答えられました。
 そして6月3日に日本教育会館で開催した「市民と野党の統一で都政転換を」の集会で、立憲、国民民主、共産、社民、新社会、緑の党代表が参加し、生活者ネットは都議会開会中のため欠席しましたが、その場で全党が宇都宮健児さんを支持する決意を述べ、国民は野党統一を大事にしたいが結論は待ってほしいと述べました。そのあと宇都宮さんがお
礼と決意を述べ、満場から大きな拍手が沸き起こりました。こうして市民と野党の統一候補が決定しました。

進化する市民と野党の共闘

 残念ながら、現実には九条改憲に反対する2人目の有力候補者が出てしまいました。
 しかし、その後連合東京が小池支持をする中でも国民民主は自主投票を決め,小沢一郎、原口選対委員長が宇都宮当選に全力を挙げると表明しました。
 練馬区でもねりけん(ねりま宇都宮健児サポーターズ)が発足し、全小選挙区単位の市民と野党の選対本部が確立し起動し始めています。
政策面では、新型コロナウイルス感染症で、これまで儲からない医療、福祉、教育の予算を大幅に削ってきた付けが医療崩壊として現れたと分析。そのため「自己責任でなく連帯の社会へ」「儲け本位から格差の解消へ」が太い共通ビジョンに掲げられました。
 これも市民と野党がともに築き上げてきた共闘の進化です。前回知事選と質的にも組織的にも大きく前進したと確信します。この共闘がフル回転するならば短時日に形勢を逆転する可能性を持っています。
   候補者統一ができなかったことから、小池候補に到底かなわないから投票に行かないという人も現れていますがこれは間違いです。沈黙は民主主義の敵で、権力者の好き勝手を許すことになります。
 慎重に候補者を見極め、投票を行いましょう。

 

『女帝 小池百合子』(石井妙子著 文芸春秋)             中出 律
      
 コロナ感染症対策と称して小池百合子が4月末まで何億もかけて都のCMに出演していて、私は半ばあきらめていた、どうせまた彼女が当選だろうと。しかし、4年前の彼女の票を少しでも減らせればと、4月下旬購入。3日で読了した。内容が面白いし、わかりやすくどんどん引き込まれていった。「絶対小池百合子を当選させてはいけない。どうしたらいいか?この本を自分の身の回りの人達に勧めてみよう」と思った。

■石井妙子さんと早川玲子さんとの奇跡の出会い

 著者の石井さんは、3年半前に月刊誌から「小池百合子について書いてほしい」と依頼されて、100人以上の人々に綿密なインタビューしてこの本を完成させた。巻末に石井さんが示した資料は15ページにも及ぶ。
 石井さんは2016年末から2017年末にかけて、新潮社や文芸春秋に計4本小池百合子関係の記事を発表。すると2018年2月、『文芸春秋』編集部気付で石井さん宛てに、記事を読んだ女性からの手紙が届いた。この女性は早川玲子さん(仮名 カイロ在住)。「小池さんはカイロ大学は1976年の進級試験に合格できず、従って卒業していません。『カイロ大学を卒業。しかも首席』という肩書を掲げて今日の栄光を勝ち得たわけですが、私は彼女の自分語りを、あたかも真実のように報道している日本のメディアの浅薄さを感じずにはいられませんでした」(『女帝 小池百合子』p68)と早川さんは述べていた。
早川さんから得た証言、証拠をもとに充分な調査をして2018年『文芸春秋』7月号(6月9日発売)に石井さんが「小池百合子『虚飾の履歴書』」を発表。記事が出てから都議会で小池は「著者に対して法的な対応を準備している」と述べた。かし、その後一切石井さんへの訴えは小池側から起こされていない。

■小池百合子を再選させてはいけない理由

 沢山あり過ぎて私は困っているが、あえて2つにしぼることにした。
1、都庁職員の小池に対する評価が厳しい東京都の自治体専門紙「都政新報」(2020年1月7日)が発表した都庁職員の小池に対する評価は厳しく、平均46 ・4点(100点が満点)であった。石原慎太郎が新銀行東京で失敗し、責任を問われた時の48点よりもさらに低い数字である。職員たちは理由として「都知事による粛清人事の横行」「深い考えがなく思い付きで行動する」等を挙げている。(前掲書 p 399)
2、新型コロナ感染症対策を真剣にやる気がない自分ファーストの小池は東京都が蓄する防護服約30万着を、自民党の二階幹事長の指示のもと、中国に寄付した。しかも、決裁の手順を無視し、記録を正確に残さぬ形で。(前掲書 p 425)…詳細は『文芸春秋』7月号に掲載。(寄付したのは、1月~ 2月)。3月下旬、オリンピック、パラリンピックが延期になったとたん、都市封鎖などと危機をあおり強いリーダーを演出した小池を許すわけにはいかない。     

■1冊の本が歴史をつくる

 貴重な証言を身の危険を顧みず提供してくれた早川さん(80歳前後の方)と著者の石井さんに深い感謝と敬意を捧げたいと思う。発売後2週間ですでに 万部を突破した。小池の対抗馬の有力候補のうち、ヘイトスピーチをしているA氏、IRを推進しようとしているB氏を除外。宇都宮さんと山本太郎さんが残る。主権者である私たちがしっかり考えて投票すれば、憲法9条を守る立場の2氏が、1位と2位もありうると、確信するにいたった。 

 

〜コロナ・ウイルスから人類への手紙〜

地球は囁きました。
でもあなたは耳を貸さなかった。
地球は話しました。
でもあなたは聞かなかった。
地球は叫びました。
でもあなたは耳を塞いだ。
そして、私は生まれました…。

私はあなたを罰するために生まれたのではあり
ません…。
私はあなたの目を覚ますために生まれたのです…。

地球は助けを求めて叫びました…。
大洪水でもあなたは聞かなかった。
燃え盛る火事でもあなたは聞かなかった。
猛烈なハリケーンでもあなたは聞かなかった。
恐ろしい竜巻でもあなたは聞かなかった。
汚染した水により海の生き物が死んで行く。
警鐘を鳴らして氷山は溶けて行く。
厳しい干ばつ。
そんな時、あなたは地球の声を聞こうとはしな
かった。

地球がどれほど悲観的な危機にさらされていて
もあなたは聞こうとしなかった。
終わりのない戦争。
終わりのない貪欲さ。
あなたはただ、自分の生活を続けていた。
どれだけの憎しみがそこにあろうと、
毎日何人が殺されようと、
地球があなたに話そうとしていることを心配
するより最新のiPhoneを持つことの方が大切
だった。

でも今、私はここにいます。
そして、私は世界のその軌道を止めました。
ついにあなたに耳を傾けさせました。

私はあなたに避難を余儀なくさせました。
私はあなたに物質的な考えをやめさせました…。
今、あなたは地球のようになっています。
あなたは自分が生き残ることだけを考えてい
ます。

どう感じますか?
地球を燃やして…、
私はあなたに熱を与えました
汚染された地球の空気…、
私はあなたに呼吸への課題を与えました。

地球が毎日弱って行くように、
私はあなたに弱さを与えました。

あなたが以前は忘れていた地球とその痛み。
そして私は世界を止めました。

 

そして今…、
中国の空気はきれいになり、
工場は汚染を地球の空気に吐き出さなくなり、
空は澄み切った青色に、
ベニスの水は透明になりイルカを見ることができ
ます。
なぜなら水を汚していたゴンドラを使ってないから。

あなたには、自分の人生で大切なものは何かを
考える時間が出来ました。
もう一度言います。
私はあなたを罰しているのではありません…。
私はあなたを目覚めさせるためにここにいるのです。
これが全て終わったら私は去ります…。

どうか、これらの瞬間を覚えておいてください。
地球の声を聞いてください。
あなたの魂の声を聞いてください。
地球を汚さないでください。
争うことをやめてください。
物質的なことに気を取られないでください。
そして、あなたの隣人を愛し始めてください。
地球とその生き物たちを大切にし始めてください。

何故なら、この次、
私はもっと強力になって帰って来るかもしれないか…。

〜コロナ・ウイルスより〜

             ヴィヴィアン・リーチ

 

 

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